試合が終わった後、いつも思うことがあります。「あと一歩早く動けていれば、あのボール取れたのに」と。
ギリギリ届かなかったボール、遅れて打ったボール。毎回「一歩目が遅い」ことが原因だと分かっているのに、なかなか改善できませんでした。
今回は、試行錯誤の末に見つけた「一歩目を早く出すための工夫」について書いてみます。
なぜ一歩目が遅れるのか
まず、自分がなぜ一歩目が遅れていたのかを考えてみました。
ボールを見てから動いていた
一番の原因は、これでした。
相手がボールを打つ瞬間まで、じっと見ている。ボールがどこに来るか分かってから動き出す。これだと、どうしても一歩目が遅れてしまうんですよね。
上級者を見ていると、相手がボールを打つ前から既に動き出している。この差が、「一歩の違い」を生んでいるんだと気づきました。
重心が高い
もうひとつ気づいたのが、構えの時の重心が高すぎることです。
棒立ちに近い状態で構えていたので、動き出しが遅かった。膝を曲げて、低い姿勢で構えている人の方が、明らかに動き出しが早い。
これは意識すれば直せると思って、構えから見直しました。
一歩目を早く出すための工夫
いろいろ試した結果、以下の工夫が効果的でした。
1. 「スプリットステップ」のタイミング
一番大きく変わったのが、スプリットステップです。
スプリットステップって、相手が打つ瞬間に軽くジャンプして、着地と同時に動き出す動作のことです。これを意識的に取り入れました。
最初は「いつジャンプすればいいの?」と迷っていたんですが、コーチングのセオリーでも基本とされているのが「相手のラケットがボールに当たる瞬間」です。
このタイミングでスプリットステップをすると、着地した瞬間にボールの方向が分かるので、すぐに動き出せる。これだけで、一歩目のスピードが劇的に変わりました。
2. 膝を曲げて、腰を落とす
構えの時、意識的に膝を曲げて、腰を落とすようにしました。
目安は、「いつでも動ける姿勢」です。棒立ちだと、動き出す前にまず膝を曲げる必要があるので、その分遅れる。最初から膝を曲げておけば、すぐに動ける。
最初は疲れるし、「こんな姿勢でずっと構えるの?」と思いましたが、2週間くらい意識していたら、自然とこの姿勢で構えられるようになりました。
3. つま先で構える
これは意外と効果があったんですが、構える時にかかとを少し浮かせて、つま先に重心を乗せることです。
かかとに重心があると、前に動き出す時に一度つま先に体重を移す必要がある。でも、最初からつま先に重心があれば、すぐに前に蹴り出せる。
陸上のスタートと同じ原理ですね。これを意識してから、前方向への一歩目が明らかに早くなりました。
4. 「予測」を取り入れる
これが一番難しかったんですが、相手のショットを予測することです。
相手の体の向き、ラケットの角度、打点の位置。こういう情報から、「たぶんフォア側に来る」とか「短いボールかも」とか、予測する。
完璧に当たるわけじゃないけど、7割くらいの確率で当たるようになってくると、一歩目が劇的に早くなりました。
ある試合で、相手に「なんでそんなに反応早いの?」と言われた時は、嬉しかったです。
具体的な練習方法
一歩目を早くするために、こんな練習をしていました。
球出し練習でスプリットステップを徹底
コーチに球出しをしてもらって、毎回必ずスプリットステップをする練習です。
コーチがボールを打つ瞬間に、必ずジャンプする。これを30球、50球と繰り返す。最初は意識しないとできなかったけど、繰り返すうちに自然とできるようになりました。
反応速度を上げる練習
友達に協力してもらって、ランダムにボールを出してもらう練習もしました。
フォア側、バック側、短いボール、深いボール。どこに来るか分からない状態で、とにかく早く反応する。これを繰り返すことで、反応速度が上がりました。
試合形式で「予測」を練習
実際の試合形式で、相手のショットを予測する練習もしました。
「次はクロスに来る」と思ったら、そちらに重心を傾ける。外れることもあるけど、当たった時の爽快感が病みつきになって、どんどん予測の精度が上がっていきました。
一歩目が早くなった結果
一歩目を早く出せるようになってから、試合の内容が変わりました。
ギリギリ届かなかったボールが返せるように
以前は「あと少しで届いたのに」というボールが減りました。一歩目が早い分、余裕を持ってボールに追いつける。
余裕があると、打つ時の体勢も安定するので、ミスも減りました。
相手にプレッシャーを与えられる
一歩目が早いと、相手は「このコースならOK」と思って打ったボールも返せる。これが相手にとってはプレッシャーになるみたいで、ミスが増えることがありました。
体力の消耗が減った
意外だったのが、体力の消耗が減ったことです。
一歩目が遅いと、全力で走ってギリギリ届くことが多かった。でも、一歩目が早いと、ゆとりを持ってボールに追いつける。結果的に、体力を温存できるようになりました。
一歩目を早くする上での注意点
ただし、注意点もあります。
予測が外れた時のリカバリー
予測に頼りすぎると、外れた時に大きく崩れます。
「絶対フォア側だ」と思って動き出したら、逆のバック側に来た。こうなると、戻るのが大変。予測はあくまで「傾向」として捉えて、100%信じないことが大事だと思います。
スプリットステップのタイミングがずれると逆効果
スプリットステップは、タイミングが重要です。
早すぎても遅すぎても、逆に動きが遅れる。相手がボールを打つ瞬間に着地する、このタイミングを体で覚えることが大切です。
まとめ
「あと一歩が出れば」という悔しさは、一歩目を早く出すことで解消できます。
スプリットステップ、低い姿勢、つま先重心、予測。これらを意識するだけで、一歩目のスピードは劇的に変わります。
もしあなたも「いつもギリギリ届かない」と感じているなら、まずはスプリットステップから始めてみてください。最初は慣れないかもしれませんが、2週間も続ければ自然とできるようになります。
一歩目が早くなれば、テニスの世界が変わります。ぜひ試してみてください。
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